コロナ禍の影響であっという間に普及した感のある、PCやスマホを使ったオンライン会議やリモートワーク
そんな急速に変化する世の中に応じて、オンライン通信で使うウェブカメラを、画質の良いミラーレスカメラなどのデジカメで利用するというのが人気になっています。
実際に自分も手持ちのカメラでネットにつなげるのか試してみました。
使ったのはこちらの機器「キャプチャーボード」
(おそらく中身一緒のキャプチャーボード)
キャプチャーボードを使うことで、面倒な操作や複雑な設定をすること無く、シンプルな構成で簡単にデジカメをウェブカメラ化できます。
今回接続テストをしたカメラのラインナップはこちら
- 一眼レフカメラ
- ミラーレスカメラ
- コンデジ
- シネマカメラ
- アクションカメラ
- ドローン
とりあえず僕の環境(Mac)では無事に使えましたよ!
試したくなってキャプチャーボードでカメラつないでみたら無駄に高画質で吹いたw pic.twitter.com/l93aok7I5v
— スカイフィッシュ🐟💨ドローン (@drone_skyfish) 2020年4月23日
自分の環境で行なった設定方法と、映し出される映像の使用感を紹介します。
【レビュー】キャプチャーボードを使って手持ちのデジタルカメラを高画質なウェブカメラ化!【Mac OS】
今回の方法でデジカメをウェブカメラに応用すればこんな用途に使えます!
- ライブ配信
- オンライン会議
- テレワーク(リモートワーク)
- オンライン飲み会(ZOOM飲み)
- オンライン学習
- オンライン帰省(?)
PCにカメラが付属していない場合の外付けカメラとしてはもちろん、PCのインカメラではできない高画質な撮影や、一眼カメラならではの交換レンズによる画角の変化も楽しめます。
手持ちのデジカメをWEBカメラに代用するキャプチャーボード
キャプチャーボード、キャプチャーデバイスと呼ばれる機器を使い、カメラとPCの間に取り付けます。
用意したキャプチャーボードの取り付け方法”>用意したキャプチャーボードの取り付け方法
アマゾンで購入したこちらのキャプチャーボード 「HSV321」 という製品
キャプチャーボード本体と、USB3.0のケーブルが付属
さらにHDMIケーブルを2本使用するので別途用意します。(カメラとモニターに接続用)
今回は余っていた手持ちのケーブルを使用。
※HDMIケーブルの種類は複数あり、モニター側とカメラ側の端子に合わせたケーブルの用意が必要なので注意
- 一般的なタイプA
- タイプC(HDMI ミニ)
- タイプD(HDMI マイクロ)
が代表的なHDMI端子
エレコム HDMI ケーブル スーパースリム 1m ハイスピード 【 Nintendo Switch 対応 】 4K 3DフルHD イーサネット対応 ブラック DH-HD14SS10BK
- 発売日: 2014/01/10
- メディア: エレクトロニクス
キャプチャーボード本体の両側には1つのUSB端子と、2つのHDMI端子(IN・OUT)
HDMIのINは入力する側
カメラで取り込んだ映像をキャプチャーボードに入力します。
HDMIのOUTは出力する側
キャプチャーボードに取り込んだ映像をモニターに出力します。
USBケーブルはキャプチャーボードからPCに接続
各ケーブルを挿し込みました。
今回はPCもモニターも一体型の iMac に接続します。USBと出力のHDMIケーブルは同じiMacの端子に接続。
iMacにHDMIはそのまま取り付けられないので、USB-Cへの変換コネクターを使用し、iMacのThunderboltポートに接続します。
自分のPC環境は macOS Mojave で使用しています。
試しにZoomでカメラ設定をしてみました。
Zoomのビデオ設定の部分が初期設定ではPCのインカメラ(Macの場合、FaceTime HDカメラ)になっていますが、正しくセットできていれば外部デバイスの選択肢が追加されます。
今回の場合「MiraBox Video Capture」
あとはこれを選択するだけ。
試したカメラ”>試したカメラ
手持ちの複数のカメラを接続して映りをチェックしてみました。
念のため、iMac初期設定のインカメラではこの様な写り。
ウェブカメラとしては一般的な雰囲気ではありますが、カメラの画角が広いのでごちゃついた部屋が丸見えなのと、画質も良くありません。
では手持ちのカメラに切り替えていきます。
一眼レフカメラ CANON EOS 6D
一眼レフカメラ CANON EOS 6D (HDMI端子・タイプC)
さすがにフルサイズセンサーのカメラだけあって画質はキレイ。インカメラとは別格です。
短焦点レンズの35mmは普段から使いやすい焦点距離ですが、ウェブカメラとして自分を映すのにも寄り過ぎず引き過ぎず、ちょうど良い。
最初はf/1.4の開放で試してみましたがピント面が薄すぎだったので少し絞ると良いかと。
ただ問題として、6Dは一昔前の世代のカメラ。
パススルーに対応していないため、カメラの設定メニューなども一緒に映し出されてしまう。
余計な情報が出ているため、ごちゃっとした表示画面。
よって正直ウェブカメラ用途としてはオススメしない。
ミラーレスカメラ SONY α7RIII
ミラーレスカメラ SONY α7RIII (HDMI端子・タイプD)
レンズはSIGMA 24-70mm F2.8 DG DN Art
こちらもフルサイズセンサーのカメラ
好評のレンズ描写と合わせ画質はかなり良い。f/2.8の開放で撮影すれば、メインはしっかりと映し出し背景もいい感じにボケてくれます。
さすがSONYの顔認識で、ピント合わせもスムーズ
先ほどの6Dと比べると無駄なメニュー表示なども非表示になり、すっきりした画面。
ズームレンズを使用したので画角も自分の好みに。
これは焦点距離24mm
これは焦点距離35mm
これは焦点距離50mm
50mmの時点ですでに寄り過ぎだったので、70mmはやめておきましたw
レンズをSIGMA 14-24mm F2.8 DG Art に変えて撮影してみましたが、14mmは広角過ぎて部屋が丸出しw
逆に自分の環境を見せたい場合や、カメラに複数人が映り込む場合には、広角レンズを選ぶのはアリだと思います。
コンパクトデジカメ FUJIFILM X100V
高級コンデジのFUJIFILM X100V (HDMI端子・タイプD)
センサーはAPS-Cで、一般的な一眼レフカメラなどと同等の撮影ができるカメラ。
固定式レンズの焦点距離は換算35mmで、先ほどから言っている使いやすい画角。
AFのピント合わせも問題なし。
動画ではフィルムシミュレーションのエテルナを使っていますが、映し出すだけで映画っぽい良い感じの色味になるので、ウェブカメラとしてもおすすめ。
シネマカメラ BMPCC4K
シネマカメラのBlackmagic Design Blackmagic Pocket Cinema 4K(BMPCC4K) (HDMI端子・タイプA)
レンズはOLYMPUS 12-100mm F4.0 IS PRO
BMPCC4Kで収録する際の素の状態ではありますが、フィルム風のルックで雰囲気があり、そのまま配信でも良い感じ。
LUTを当てながら出力もできます。
ただマイクロフォーサーズセンサーのため、フルサイズやAPS-Cのセンサーと比べるとボケが弱いので、背景までピントが合いがち。
BMPCC4Kの弱点ともいえるバッテリーの持ちは、セットになっているACアダプターを利用すれば充電しながら撮影できそう。
ピント合わせに関して、BMPCC4KのAFは追従しないので、片手でフォーカスリングを回してMFで調整しました。
BMPCC6Kでも使用可能!
アクションカメラ GoPro
アクションカメラ GoPro HERO7 (HDMI端子・タイプD)
人気のアクションカメラGoProもHDMI端子があるので接続可能です。
ただ他の一眼カメラと比べると、センサーが小さいため画質は良くないのと、アクションカムらしい画角が広すぎなので使いどころは難しいかな。
先ほどの広角レンズを使った時と同じく、自分の環境を映したり、複数の人数を画面に入れたいならアリかも。
また手振れ補正のビデオ安定化をオンにすると遅延が発生するので注意
ちなみに似ているアクションカメラのOSMO ActionにはHDMI端子が無いので、この様に使うことはできません。
今まで GoPro よりもレスポンスが良いOSMO Action の方が気に入っていましたが、WEBカメラに使えるという拡張性を考えれば GoPro に軍配が上がります。
ドローン DJI Phantom4Pro
DJI のドローン Phantom4Pro (HDMI端子・タイプA)
試しに接続してみたら出力できたので、一応使うことは可能です。
接続方法は、ドローンではなくプロポ(送信機)のHDMI端子にケーブルを挿すだけ。
- ドローンのカメラで映している映像が
- リアルタイムでプロポのディスプレイに表示され
- HDMIでPCモニターに映される
という仕組み
Phantom4Proでは出来ましたが、機種によってはプロポにHDMI端子が無いのできない。
他には Inspire2 ならできます。
又、HDMI出力端子を備えたDJIスマート送信機を使えば、Mavic2 Pro や MavicAir 2 も対応可能なはず。
つまりこれ、やろうと思えばリモートで空撮の映像を届けることが可能になります。
ということで実際に屋外でドローンのウェブカメラ化をテストしてみた。
画角について”>画角について
複数のレンズを試してみましたが、やっぱり画角は35mmあたりが使いやすい。
広角域の24mmは広すぎて部屋が映りすぎるし、標準域の50mm以上だとデスクから自分の距離が近くてアップになりすぎる。
個人的には35mmがバランス良いけど、映したい環境や使い方によってそれぞれかな。
音声について”>音声について
色々やってみましたが自分の環境では、キャプチャーボードにつないだカメラからの音声は拾えませんでした。
理由は今のところ不明。なので音声はPC側のマイクから拾っています。
音声にもこだわりたいなら、PC側に外付けマイクを使うことで高音質な音声にすることが可能。
僕はマランツのコンデンサーマイクを使用しています。高音質でかなり良い。USB接続で取り付けも簡単です。
デザインも高級感があってデスク周りの雰囲気にぴったり。
デスク上に置くと場所を取ってしまうので、マイクスタンドで可動式にしていますが、位置の調整から収納、引き出しも楽々でめちゃくちゃ快適です。
他にもマランツから出ているマイクは性能も折り紙つきです。
【Amazon限定ブランド】888M マランツプロ コンデンサーマイクロホン ウィンドスクリーン・スタンド・XLRケーブル付属 MPM-1000
- 発売日: 2020/04/20
- メディア: エレクトロニクス
三脚について”>三脚について
大抵の場合デスクにそのままカメラを置くとアングルが調整できないので、小型の三脚は必須。
Leofoto MT-03
こちらの記事でおすすめの小型三脚を紹介しています。
実際に試して意外だったのは、少しオーバーなサイズと思っていたピークデザインの三脚が、目線の高さになってちょうど良い感じだったこと。
卓上三脚に変換するウルトラライトコンバージョンキットを利用しています。
デジカメをウェブカメラに活用まとめ
高画質なカメラをウェブカメラに活用する方法についてでした。
一通りのカメラを接続してみましたが、一眼のフルサイズセンサーのカメラはやっぱりキレイで、PCのインカメラとは別次元の映像になります。
又、今回は試していませんが、HDMI端子があればビデオカメラでも使えます。
個人的には FUJIFILM X100V が
- 映像の色のキレイさ
- 開放のボケ具合
- レンズの焦点距離が丁度良い
- 卓上で邪魔にならないサイズ
という点で、意外にもウェブカメラ用途にぴったりだと感じた。
初めての挑戦でしたが、思った以上に簡単に取り付け&映像出力に成功しました。
おそらく今回使用したキャプチャーボード以外の製品でも、取り付け方法などは大きく変わることはないはず。
今回はZoomで使ってみましたが、ウェブカメラを使うその他のアプリ、例えばFaceTime、ハングアウトなんかでもカメラ設定をすれば使えます。
デジタルカメラをお持ちの方、ぜひこの機会にオンラインで高画質配信に挑戦してみましょう!
今回書いたウェブカメラにする方法ですが、 SIGMA fpであればUSB-Cケーブル一本でウェブカメラになる仕組みだそう。(キャプチャーボードは必要なし)
これからカメラ買うなら間違いなく SIGMA fp です!
ドローンのウェブカメラ化の記事はこちら
コメント