
Blackmagic design社から発売されているコンパクトサイズシネマカメラ
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K
通称
BMPCC4K

個人でも映画の様なクオリティの撮影ができる、
話題のカメラの開封とハンズオンレビュー
さらに初めてのRAW動画の撮影まで行ってみました。
【BMPCC4K】シネマカメラBlackmagic Pocket Cinema Camera 4Kが届いた!ハンズオンレビュー
2018年にBlackmagic designが発表した新しい4KシネマカメラBMPCC4K
その驚きの機能と生産数の少なさから、かなり話題になりました。
どこのショップでも入荷待ち(入荷時期未定)
僕は1月初めごろ注文していたのですが、思った以上に早く届きました。

っていうかBMPCC4Kが届くのなんてまだまだ先だと思っていたので、直前にドローンInspire2買ってしまって瀕死・・・
思ってたより早く届いてしまった😶
(周辺機器用意してない)#BMPCC4K #Blackmagic pic.twitter.com/GDWfdEYbW4— スカイフィッシュ🐟💨ドローン (@drone_skyfish) 2019年3月8日
Blackmagic Pocket Cinema Camera 4Kとは

Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K = BMPCC4Kとはこんなカメラ
オーストラリアの映像機器メーカーBlackmagic Design
映画の撮影等で使われるシネマカメラや、映像編集ソフトを製造販売しています。
今回購入したBMPCC4Kは、 Blackmagic Design社が開発したコンパクトなサイズ感ながら本格的なシネマカメラの機能を詰め込み、4K/60pでRAW動画の撮影ができる最新カメラ
(RAW動画とは簡単に言うと、めっちゃサイズがでかいけど情報量が多く、編集に適した形式)

ぱっと見は一眼カメラの様な外観、しかし中身はムービー撮影に特化している、かなり尖った製品です。
今までのシネマカメラというとかなり大型で大がかりな撮影になってしまうのですが、BMPCC4Kを使うことで最小限の装備で映画クオリティに近付けることができるのです。
次世代のシネマカメラ

最新のデジタルフィルム技術が詰め込まれた、手の平サイズのデザイン。
4/3サイズセンサーを搭載。
13ストップのダイナミックレンジおよび25,600までのデュアルネイティブISOに対応。
低照明条件でも優れたパフォーマンスを発揮します。
5インチの大型タッチスクリーンで、フレーミングからフォーカスまで的確に行えます。
又、見やすい大画面でカメラ設定の変更が簡単に行えます。
ポータブルで低価格のプロ仕様

プロの撮影に必要な機能をポータブルデザインに搭載。
比較的手頃な価格で、数百万するプロ仕様のデジタルフィルムカメラに匹敵するようなイメージが撮影できます。
Blackmagic RAW

新しく開発されたRAW動画のコーデック Blackmagic RAW
RAWフォーマットの品質とワークフローで、ビデオコーデックの速度と使いやすさを実現しています。
Blackmagic RAWは、12:1までの圧縮レベルから選択でき、劇場映画、ドキュメンタリー、テレビ番組に使用できる程の美しい映像が撮影できます。
ポストプロダクション(編集)においては、DaVinci ResolveでISO、ホワイトバランス、露出、コントラスト、彩度などのRAW設定を自由にコントロールできます。
コンパクトな携帯性

本体をコンパクトにする上で、機能面で妥協することなく、ポターブルな設計を実現。
本体はカーボンファイバー製で、耐久性に優れ、軽量、携帯性に優れています。
5インチの超高輝度スクリーン、4つの内蔵マイク、内蔵レコーダーを搭載。
コンパクトなサイズ感で持ち運びもしやすく、場所を選ばず使用できます。
4Kデジタルフィルムセンサー

BMPCC4Kは、フルサイズ4/3センサーを搭載。
13ストップのダイナミックレンジで解像度4096 x 2160の美しいデジタルフィルムの品質で撮影が可能です。
又、25,600までに対応するデュアルネイティブISOを搭載しており、低照明条件で驚異的なパフォーマンスを発揮。
4Kで60fpsまで、HDで120fpsまで収録できます。
M4/3レンズ

M4/3(マイクロフォーサーズ)レンズマウントを搭載。
既存のM4/3レンズを使用できます。
小型のカメラ用に設計されたレンズが多いので、BMPCC4Kのコンパクトさを活かした最小限のシステムで運用できます。
又、M4/3マウントは柔軟性が高く、異なるレンズアダプターを使用可能。PL、C、EFなどのアダプターを取り付け、Canon、Nikon、Pentax、Leicaなどだけでなく、Panavisionのレンズを使用して撮影できます。
収録メディア

撮影データの収録には、3種類のメディアが使用できます。
標準のSDカード、高速のUHS-IIカード、CFast 2.0に収録可能。
HDビデオの収録は、通常の低価格のSDカードを使用できます。
UHS-IIおよびCFastカードは、すべてのサポートされているフォーマットおよびフレームレートで、4K DCIの収録に使用できます。
又、USB-Cの拡張で外付けSSDに直接収録することも可能です。
拡張ポート

高速USB-C拡張ポートを搭載。
USB-Cから外部SSDに直接収録することや、モバイルバッテリーから給電することも可能。
撮影が終わったら、SSDを直接PCにつないですぐに編集に回すことができます。
タッチスクリーン

超高輝度の5インチ大型タッチスクリーンを搭載。
外付けモニターやビューファインダーを持ち運ぶ必要なく、撮影のフレーミングとフォーカスが簡単に行えます。
スクリーンの近くにはスピーカーも搭載されているので、撮影後にその場で再生して、簡単にチェックできます。
柔軟な電源オプション

バッテリーはLP-E6タイプを使用します。
これは一般的にCANONの一眼レフで使われているバッテリー。個人的にはCANONの6Dを使っているので、そのままBMPCC4Kに使い回すことが可能。
バッテリー自体は比較的安価に手に入るので、複数持っておくことをおすすめします。
DaVinci Resolve Studioを同梱

BMPCC4Kの目玉の一つでもあるのが、動画編集ソフトのDaVinci Resolve Studioのフルバージョンが同梱されていること。
3万5千円ほどする有料版のDaVinci Resolve Studioがセットになっています。
DaVinci Resolveはハリウッド映画で使用されているほど業界ではスタンダードなソフト。
DaVinci Resolve Studioでは動画の編集、カラーコレクション、エフェクト、オーディオ、書き出しが全て一つに収まっています。
BMPCC4Kで撮影した高品質な素材を、DaVinci Resolve Studioで一貫して編集することで、円滑な映像作成が可能になります。
BMPCC4Kの開封ハンズオン”>BMPCC4Kの開封&ハンズオン
実際に届いた製品がこちら





BMPCC4Kセット内容
ボックスオープン


セット内容はこちら
結構シンプルで、日本のカメラメーカーの様な厚い説明書などは一切無し。

カメラ本体

バッテリー

DaVinci Resolveのソフトが入ったSDカードとシリアルコードの入ったカード


マニュアル入りSD


充電用アダプター


プラグ各種


プラグとアダプターを組み合わせて使います。組み合わせで世界各地で使用できます。
(日本であれば基本的に1つしか使わないと思う)

BMPCC4Kの外観
一見すると一眼カメラの様なルックスですが、無骨な外観が近未来のメカの様な雰囲気。
(未来では無く、近未来っぽいってのがポイント)




裏側は5インチの大きなディスプレイ


電源ボタンはこの位置に

録画ボタン(赤丸のボタン)の位置も、一眼カメラの様な配置で押しやすく、ISO感度、シャッタースピード、ホワイトバランスのボタンも分かりやすい。
一応写真の撮影もできます。

ちなみに下の写真中央の赤いボタンも録画ボタン(録画ボタンが2箇所あります)

3つのファンクションボタンはカスタマイズ可能

背面のボタンは少なめです。

上段のボタン

上から
- アイリスボタン(絞り)
- フォーカスボタン(AF)
アイリスボタンは、画面内のハイライトとシャドウに基づいた平均露出が自動的に設定され絞りが変わります。
フォーカスボタンを押すか、タッチパネルを押すとAFが発動しますが、性能はあんまり良くなく、追従もしません。

どのみちMFで使うことがメインなのであまり気にしませんが、くれぐれも期待しない様に。
下段のボタン

- HFRボタン
- フォーカスズームボタン
- メニューボタン
- 再生ボタン
HFRボタンはメニューであらかじめ設定した高フレームレートに切り替え撮影するボタン。素早くフレームレートを切り替えることができます。

フォーカスズームボタンはスクリーンを1:1ピクセルスケールで拡大するボタン。フォーカスを調整する際に便利。


サイドのカバーは3段階に分かれており、上から
- マイク端子
- HDMI端子
- DC電源、USB-C、XLRオーディオ端子

DC電源コネクターから充電します。

ネジ穴がトップに空いており、用途に応じてハンドルやリグでカスタマイズすることが可能です。

合計4箇所に低ノイズマイクが内蔵されており、内2つはフロントの赤枠の部分には設置

マウント下のスリットは熱を逃がすための隙間(電源を入れると微かに風が出てくる)

底面には三脚穴
この部分は金属製なのでより頑丈な作りになっています。

一眼カメラと同様にグリップ下からバッテリーを挿入

レンズマウント部分
マイクロフォーサーズマウントで、既存のフォーサーズレンズを使うことができます。


手に持ったサイズ感、かなり大きく感じます。普段から縦グリ付けたSONY α7RIII使っていますがそれでも大きいなっという印象。特にグリップがぶ厚い。

ただ、外装がカーボンファイバーで覆われ、軽量化されているので、見た目よりも重くない(むしろ軽い)ってのが正直な感想。



グリップした際のシャッターボタンの配置も押しやすい。


実は、まだまだ届かないと思っていたので、受け入れ態勢が不完全な状態。

とりあえずドローンのInspire2用に用意したレンズを使うことになりました。
まさかInspire2用に買ったOLYMPUSの45mmがBMPCC4K用になるとは🐟
レンズ持ってない🙄
#BMPCC4K pic.twitter.com/RxYf2m5xWM— スカイフィッシュ🐟💨ドローン (@drone_skyfish) 2019年3月8日
OLYMPUSの45mmの単焦点レンズ
(35mm換算では90mmの焦点距離)


何となくSTAR WARSやF-ZERO感ある🤔




届いた状態では古いバージョンのままだったBMPCC4K
この状態ではBRAW(Blackmagic RAW)は使えません。

早速バージョンを更新し、BRAWが使えるようになりました。
その代わりCinema DNGのRAW動画撮影はできなくなります。

最終的に落ち着いたのがこのレンズ
OLYMPUSの12-1000mm
この組み合わせ最強です!!

手持ちのカメラと比較
手持ちの一眼レフとの比較
CANONの6Dを並べてみました。
フルサイズの一眼レフと比べても、横幅がやけに大きいことが分かります。
(左がCANON 6D、右がBMPCC4K)


スクリーンの大きさも段違い。

赤枠で囲ったところがスクリーンです。

フルサイズの一眼レフカメラより大きいって・・・
全然Pocketじゃない
BMPCC4Kを使ってみた動画撮影”>BMPCC4Kを使ってみた(動画撮影)
実際に屋外でBMPCC4Kを使ってみました。
浜辺で三脚を立てて撮影。


ドローンのフライトをBMPCC4Kで撮影して、DaVinci Resolve Studioで簡単に編集してみました。
ドローンのフライトテストをBMPCC4Kで撮影
(どちらかというとBMPCC4Kのテスト)#inspire2 #phantom4pro pic.twitter.com/QlnMpDguvR— スカイフィッシュ🐟💨ドローン (@drone_skyfish) 2019年3月17日
こちらは夕方の波打ち際を撮影。カラーグレーディングでフィルムっぽくしてみました。
この日はめちゃくちゃ風が強く、編集の段階でDaVinci Resolve でスタビライザー機能を使い、揺れをできる限り軽減しています。
今まで動画編集にはAdobe Premiereを使っていましたが、今回はDaVinci Resolve Studioで編集に挑戦。
比較的Premiereに似ている点もあり、なんとか簡易的な編集から書き出しはできました。
今回撮影に使用した三脚はマンフロットの190Go!
雲台はビデオ雲台に変えています。


マンフロットの190Go!に関しての記事
おすすめの三脚まとめ記事

雪山で使ってみた
後日ドローンのInspire2と共に、BMPCC4Kを雪山で使用しました。
BMPCC4KはジンバルのRONIN-Sに乗せて撮影しています。




こちらがその時の映像です。
“White Peak” ドローンとBMPCC4Kで撮影 (DJI Inspire2 & Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K)
RONIN-Sについての記事
伝説のゲーセンで使ってみた

今は亡き伝説のゲーセン、ウェアハウス川崎で撮影
インドで使ってみた
さらに、インドにも持っていきました!

“Travel to India” インドの一人旅の映像(BMPCC4K、ZHIYUN WEEBILL LAB 、OSMO ACTION)
”Agra” Blackmagic Pocket Cinema Camera 4K & M.ZUIKO DIGITAL ED 12-100mm F4.0 IS PRO
BMPCC4Kを使ってみた(写真撮影)
動画撮影がメインの機体なので、一応おまけの様な感じですが、静止画の撮影も可能です。
その場合、JPEGでは無くRAWのDNGファイルで保存されます。
つまり撮って出しが不可で、静止画も必然的に現像が必要となります。
こちらはBMPCC4Kで撮影した写真



ウェアハウス川崎で撮影した静止画


これはインドで撮影した静止画


BMPCC4Kの問題点

まだ操作に慣れていない状況ではありますが、非常にクセのあるカメラ。
ある程度は覚悟していましたが、実際に使用して感じた問題点を挙げてみます。
バッテリー問題
バッテリーの減りが異常に早い。

公式ではバッテリーの持ちは1時間とのことですが、体感的には30分くらいがいいとこ。
複数の予備バッテリーは必須です。
僕はこんな感じで何個も用意しました。

しかも電池が少なくなると、撮影中でも容赦なく電源が落ちる鬼畜な作り
要注意!

安心の純正バッテリー

Blackmagic Design リチウムイオンバッテリー LP-E6 Video Assist/Video Assist 4K用 003802
- 出版社/メーカー: ブラックマジックデザイン
- メディア: Camera
コスパ重視の互換バッテリー
ストレージ問題
もう一つの問題点は膨大なサイズの撮影データ
とにかく1ファイルあたりのデータ量がめちゃくちゃ大きい。
BRAWがいくら軽いと言っても、RAW動画には変わりがないので、一般的な感覚からすると異常にでかいサイズです。
下の写真、撮影データ一覧のキャプチャ
試しに4Kの60fpsでビットレート(映像の質)を変えて10秒の撮影をしてみましたが、高ビットレートの場合には10秒で1.56GBものサイズになります。

撮影データが大きいということは、
- 撮影時の大容量メディア
- 保存スペースの確保
- 編集マシンのスペック
を検討する必要があります。
BMPCC4Kを買ったから終わりでなく、それ以上に周辺機器を揃える必要があります。
(BMPCC4K買う様な人は分かってると思うけど)
ちなみに通常のSDカードも使えますが、4Kのサイズには対応していません。
試しに4K、60fpsで撮影してみると数秒くらいで自動的に撮影が強制ストップしました。
※後日、圧縮率を12:1にしたら大丈夫だった
コスト面を考え、僕は撮影時のメディアには外付けのSSDを選びました。
大容量でコスパも良くおすすめです。


編集PCなどの環境問題

僕は編集のPCにはiMacを使っているのですが、メモリを64GBにマシマシしたおかげで問題なくスムーズに動いています。

これ、ある程度ちゃんとした環境じゃないと編集がまじで大変そう。
最悪、撮影したのにPCスペックが足りなくて編集できないなんてケースがありそうです😨

デュアルディスプレイに関してはこちら

最後に
かなりクセがあり、まだまだ使いこなせる感が全然しない・・・😨
それでも撮影の楽しさと編集の楽しさを感じさせる性能のポテンシャルと映像美

まだまだ触ったばかりの僕の映像の腕前では、このマシンの尖り具合をお伝えできないのが悔しいところ。
それなりの覚悟が必要ですが、個人でもシネマクオリティを実現するハードルは確実に下がっています。
ぜひ映画の様なムービーを作りたい方は挑戦してみてはいかがでしょうか?
僕ももっと勉強します!
DaVinci Resolve Studioのおすすめ書籍

BMPCC4KでEFマウントのレンズを使う方法

BMPCC4Kと揃えた周辺機器

BMPCC4K用にSIGMAのレンズ購入

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BMPCC4Kに写ルンですのレンズ、Wtulensを使って動画撮影

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