こんにちはブロガーのスカイフィッシュ() です。 @drone_skyfish
最新のMavic3 Cine、かなり完成度高いドローンです。
Mavic3 Cineでも十分にハイスペックなモデルなのですが、DJIのドローンはさらにハイエンドモデルが存在します。
それがこのInspire2
2016年発売にもかかわらず、未だに現役のハイエンドドローンです。
そんな2016年発売の最強のInspire2と、2021年発売の最新ドローンMavic3 Cine
どちらが強いのか検証しました。
動画でも公開しています。
Inspire2とMavic3 Cine
DJI Mavic3 Cineは約60万円と、一般的にはめちゃくちゃ高価なドローン。
5.1Kの50fps、4K120fpsで撮影可能な上、Apple ProRes 422HQでの収録や 1TBのSSDなど、最新の機能を備えたハイスペックモデル。
ただし、Inspire2は本格的なプロ用機材なのでさらに高いんです・・・
自分が揃えた一式で見てみると
- 本体は40万(これだけではカメラは付いていません。)
- カメラユニットZenmuseX7とレンズ4本で90万以上
- サードパーティ製のLAOWAのレンズ 9mmで 6万
- RAWとProres使うのに必要なアクティベーションキーは16万
- RAWを収録するのに必要な専用SSD 12 万
- そのSSDからPCにデータを移動させるSSDリーダー 2万
- バッテリー1本 2万で1度の飛行に対で2本必要なのですが、追加で6本購入 12万
- プロペラガード2万
- 専用モニターのクリスタルスカイ 6万
- ペリカンの専用ケース10万
- その他の細かな備品含めると
合計すると約200万(どこにそんな金あったんだ・・・)
ドラマや映画の現場でも使われる機材なので一般的な仕様とは別物で周辺機器もかなり高価です。
Inspire2のカメラユニットとレンズだけでMavic3 Cineを買ってお釣りがきます。
そんなにも価格差があるのですが、実際にどのくらいの性能の差があるのか試してみました。
映像比較
ということで、実際の映像を比較です。
以下の画像はそれぞれのドローンで撮影した動画から切り出しています。
Inspire2はRAW(CinemaDNG)で撮影した素材、Mavic3 CineはApple ProRes 422 HQのD-Logで撮影した素材です。
こちらはInspire2の撮影したままの素材(左)と、カラコレを行なった状態(右)
こちらはMavic3 Cineの撮影したままの素材(左)と、カラコレを行なった状態(右)
こちらはInspire2(左)とMavic3 Cine(右)を並べています。それぞれ元データ
こちらはInspire2(左)とMavic3 Cine(右)でカラコレを行なった状態です。
Inspire2(左)とMavic3 Cine(右)
これは家の中でのテストショット
こちらはInspire2の撮影したままの素材(左)と、カラコレを行なった状態(右)
こちらはMavic3 Cineの撮影したままの素材(左)と、カラコレを行なった状態(右)
下はInspire2(左)とMavic3 Cine(右)を並べています。それぞれ拡大して表示しています。
これ、驚くことに中央部はMavic3 Cineの解像度の高い結果になりました。
ただ椅子の解像感はInspire2の方がいいので、Inspire2が若干ピンずれ起こしている可能性も・・・(どちらも中央にAFをあわせたので)
一応、Inspire2のデータはRAW(生データ)なので、シャープネスやノイズの調整が必要という前提があります。
気軽に使うならMavic3 Cineでも十分といった印象を受けました。
スペック比較
スペックを見てみると実は大きく異なります。
Inspire2の優位性
最大の違いはInspire2のカメラ性能
- カメラセンサーがSuper35mm(APS-C)
- 最大解像度6K 30fps
- RAW動画の撮影
- レンズ交換式
- 2オペでの操作
- ある意味デュアルスロット
カメラセンサーがSuper35mmのZenmuseX7を取り付けることで、日の落ちた照度の低い現場での撮影も可能。近接では大きなセンサーによりボケを活かした撮影も実現します。
6K 30fpsと4K 60fpsのRAW出力に対応し、写真のRAWと同じ様に、映像を自分の世界観で表現することができます。(その分データ量も多く、編集するPCのスペックも必要)
またレンズ交換式で、一眼カメラの様に撮影する対象に合わせて最適化させて空撮することも。個人的には9mm(換算13.5mm)のLAOWAのレンズがお気に入り。
2オペレーションでのドローン操縦とカメラ操作を分担した操作が可能なため、失敗の許されないプロの現場では重宝される機能です。
さらに、RAW動画を保存するSSDと、H265の動画を保存するマイクロSDカードが分かれおり、同時収録できるので、正式なデュアルスロットではありませんが万が一のデータのトラブルの際にも安心です。
Mavic3 Cineの優位性
逆に、inspire2よりMavic3 Cineが優れているいる点は
- 4K120fpsのスローモーション
- フライトの安定感
- フライト時間
- 持ち運びやすさ
- ソフトウェアの安定感
4Kで120fpsのスローモーションを使うことが可能です。
これはInsire2ではできないことで、印象的なシーンのアクセントに使えます。
またMavic3は安定性が進化しており、フライトの安定感や飛行時間は実際にドローンを運用するにあたって安心感がありますし、ブラッシュアップされたソフトウェアとの連携はスムーズで確実な撮影に繋がります。
持ち運びやすさは段違いで、徒歩でしか行けない場所にInspire2を持って行くことは困難なので、Mavic3の携帯性は非常に魅力的です。
Inspire2、Mavic3 Cineの特徴まとめ
改めて性能の特徴のまとめがこちら
Inspire2のまとめ
- Super35mmセンサー
- 6K(4Kへのダウンコンバート、クロップ可能)
- RAW動画 CinemaDNG AdobeProResRAW
- レンズ交換式
- 2オペでの操作
- デュアルスロット
Mavic3 Cineのまとめ
- 4K120fpsのスローモーション
- 手軽な望遠カメラ
- フライトの安定感
- フライト時間
- 持ち運びやすさ
- ソフトウェアの安定感
個人的にはどちらも好きな機体なので、これからも使い分けて行くのですが
RAWでの自由度の高さ、カラーの調整、近接での被写界深度のある映像など、編集して細部まで作り込むならInspire2
気軽に、でも本格的に撮りたい、荷物の制限がある撮影現場にはMavic3 Cine
こんな感じで使用する予定です。
最後に
以上、Inspire2とMavi3 Cineの比較でした。
Inspire2はサイズや重さの問題もあり、映像に特化したモデル
Mavic3 Cineは全体の性能と安心感などが非常に優秀なバランスモデルといった感じです。
どちらも特徴があるので、撮影内容や状況によって今後も使い分けていきたいと思います。
ぜひ動画もチェックしてみて下さい!
こちらは現役の全機種を比較してみました。
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